広告を利用しています

当サイトは広告を掲載しています。消費者庁が2023年10月1日から施行した景品表示法の規制対象(通称:ステマ規制)にならないよう配慮して記事を作成しています(記事はこちら、消す方法はこちら

【Windows11】AndroidのADB環境を構築・インストールする方法

2024年1月13日Android

Windows11のアイコン画像

この記事では、Windows11のPCに、Androidをあれかれカスタマイズできるようになるコマンドラインツール「ADB(Android Debug Bridge)」環境を導入する方法を書きます。

【Windows11】AndroidのADB環境を構築・インストールする方法

Androidには、「ADB(Android Debug Bridge)」と呼ばれるコマンドラインツールがあります。コマンドラインツールを利用すると、AndroidをPCと接続して、何か指示を出すことで、Androidデバイスを操作できます。

例えば、以下のようなことができます。Android単体でできる設定はもちろん、さらに高度な通常Android単体じゃできないような設定もできる…というイメージです。

  • 最初からインストールされているdocomoなどのキャリアアプリを強制削除する(詳しくはこちら
  • ステータスバーの時計に秒を表示する(アプリを使った方法はこちら
  • 設定アプリ上からは消えたけど、実はまだシステム上生きている設定をオンオフする
  • AndroidにAPKファイルを使ってアプリをインストールする

Android Studio」と呼ばれるAndroid向けのアプリケーションソフトウェア開発ツールの一つです。僕は、まるっきりの初心者なんですが、「Android Studio」では、Androidアプリの開発等ができるようです。その中のツールの1つとして、ADBコマンドがあるというイメージです。

詳しく知りたい場合は、以下のサイトが参考になります。

僕は本当の初心者です。僕よりもっと詳しい方は、山ほどいらっしゃいます。

僕みたいなシステムの内部とか全く分かっていないPC初心者が、高度なADBについて記事にしていいものだろうか…と悩みました。しかし、僕みたいな初心者が書いた記事のほうが読みやすいと思う方がいらっしゃるかもしれないと思い、書くことにしました。

もっと専門的な知識が欲しい方は、僕以外のサイトを見ることをおすすめします。

僕の記事は、ADBとか全く分からない初心者だけど、あの作業をしてみたいから、使えるようにしたい…!といった初心者向けです。具体的にこういう仕組みだとか、システムだとかの話はしません。表面上の話だけで、ADB環境を構築します。

下記3つの順番に沿って解説します。

  1. 「SDK Platform-Tools」をダウンロードする
  2. Pathのパスを通す
  3. コマンドプロンプトから確認

「SDK Platform-Tools」をダウンロードする

「Android SDK」のコンポーネントである「SDK Platform-Tools」と呼ばれるものをダウンロードします。Googleが無料で提供しています。ADBが使えるようになるあれやこれや…という認識でいいかなと思います。

以下のサイトからダウンロードできます。

サイトにアクセスしたら、「ダウンロード」という項目に、いくつかリンクが貼ってあります。Windows、Mac、LinuxといったようにOSごとで分かれています。自身が使っているOSを選択します。

僕はWindows11なので、「SDK Platform-Tools for Windowsをダウンロード」をクリックします。

「SDK Platform-Tools for Windows」をダウンロードする手順画像1

利用規約のポップアップが表示されます。内容をよく読んで一番下にスクロールします。「上記の利用規約を読んだうえで利用規約に同意します」にチェックを入れて、「ダウンロードする」をクリックします。

「SDK Platform-Tools for Windows」をダウンロードする手順画像2

ダウンロードが完了したら、ブラウザで設定している保存先フォルダーに、「platform-tools_r34.0.5-windows」ファイルがあります。(僕はWindowsなので、「Windows」とファイル名に書かれています。)

圧縮ファイルになっているので解凍します。解凍ソフトは各自で用意します。僕は「CubeICE」を利用しています。

「SDK Platform-Tools for Windows」を解凍する手順画像

解凍したら、「platform-tools」フォルダーが出てきます。フォルダーを好きな場所に保存します。

Cドライブ直下とかでいいんじゃないかと思います。「C:\」です。後で説明する「Pathのパスを通す」作業で、保存した場所を指定できればいいので、好きなフォルダー内やドキュメントフォルダー内など、どこでもOKです。

僕は、「D:\ドキュメント\Command」に保存しています。自分で「Command」という名前のフォルダーを作成しています。

Pathのパスを通す

「SDK Platform-Tools」をダウンロードしただけだと意味がありません。コマンドラインツールというのは、コマンドプロンプトから操作するもので、コマンドプロンプトから操作できるようにするには、「Pathのパスを通す」という作業をする必要があります。

「システムの詳細設定」ダイアログを開く

Windowsの設定を開きます。スタートボタンを右クリック→「設定」か「システム」をクリックします。「システム」をクリックすると、一発で目的の「バージョン情報」ページに飛べます。ショートカットキーのWindows+Iを押してもOKです。

Windows11のバージョン情報設定ページを開く手順画像

設定を開いたら、左側の「システム」をクリック→「バージョン情報」をクリックします。

Windows11の設定から「システムの詳細設定」を開く手順画像1

「デバイスの仕様」内にある「システムの詳細設定」をクリックします。

Windows11の設定から「システムの詳細設定」を開く手順画像2
【ポイント】直接検索して起動してもOK

スタートメニューを開いて、「詳細」と入力すると、コントロールパネルの「システムの詳細設定の表示」項目がヒットします。クリックすると開けます。

Windows11のスタートメニューから「システムの詳細設定」を開く手順画像

「platform-tools」のパスを環境変数に登録する

システムのプロパティウィンドウが開きます。下にある「環境変数」ボタンをクリックします。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像1

「〇〇のユーザー環境変数」欄にある変数の「Path」を選択→「編集」をクリックします。間違っても「削除」を押さないように注意です。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像2

「環境変数名の編集」ウィンドウが表示されたら、一旦別作業です。手順1でダウンロードした「platform-tools」フォルダーのパスをコピーします。Cドライブ直下に置いた場合は、以下のパスになります。

<!--Cドライブ直下に置いている場合-->
C:\platform-tools
【ポイント】パスをコピーする手順

エクスプローラーで「platform-tools」フォルダーを開きます。アドレスバーのパスを全選択→Ctrl+Cでコピーできます。右クリック→「コピー」でもOKです。

Windows11の「platform-tools」フォルダーのパスをコピーする手順画像

例えば、僕の場合「D:\ドキュメント\Command」に保存したので、コピーするのは「D:\ドキュメント\Command\platform-tools」になります。

「環境変数名の編集」ウィンドウに戻って、「新規」ボタンをクリックします。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像3

新しい行にフォーカスされるので、先ほどコピーしたパスを貼り付けます。Ctrl+Vで貼り付けられます。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像4
【ポイント】「参照」ボタンを使ってもOK

「新規」を押すか、新しい空白行をダブルクリックすることで、新規行にフォーカスされます。この状態で、「参照」ボタンを押します。

Windows11の環境変数で「platform-tools」フォルダーを「参照」ボタンから登録する手順画像1

「フォルダーの参照」ダイアログが表示されるので、「platform-tools」フォルダーを保存した場所まで移動して、「platform-tools」を選択します。「OK」を押します。

Windows11の環境変数で「platform-tools」フォルダーを「参照」ボタンから登録する手順画像2

この方法でもOKですが、うっかり既にあるパスを上書きしないようにしましょう。新規ボタンを押すか、空白行をダブルクリックして、新しいところにフォーカスさせておきます。

貼り付けられたら、「OK」をクリックします。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像5

「OK」→「OK」を押して、システムのプロパティウィンドウを閉じます。パスの通し作業は終了です。

Windows11の環境変数に「platform-tools」フォルダーを追加する手順画像6

コマンドプロンプトから確認

実際にADBコマンドが使えるようになったか確認します。

Windows11のスタートメニューを開いて、「cmd」や「コマンドプロンプト」と入力します。コマンドプロンプトが表示されるので、「管理者として実行」をクリックします。他の起動方法を知っている方は、それでもOKです。

Windows11のスタートメニューからコマンドプロンプトを開く手順画像

真っ黒画面のウィンドウが表示されます。「C:\Windows\System32>」といった感じで表示されていると思います。この後に「adb」や「adb help」と入力して、Enterを押します。全角ではなく半角です。

<!--ADBがうまく使えるようになっているか確認するコマンド1-->
adb

<!--ADBがうまく使えるようになっているか確認するコマンド2-->
adb help
Windows11のコマンドプロンプトから「ADB」が利用できるか確認する手順画像1

ずらーーっと英語が表示されたら、ADBコマンドの有効化に成功しています。この英語は、ADBコマンドでできることや、使えるコマンド・パラメーターなど、いわゆる取扱説明書的な内容が書かれています。

Windows11のコマンドプロンプトから「ADB」が利用できるか確認する手順画像2

うまくできない時のエラーと原因

以下のような点を確認してみましょう。

  • 【Android側】Androidスマホの開発者向けオプションをオンにして、USBデバッグを有効にしている
  • 【PC側】ADBを使えるように必要なツールをダウンロードしている
  • 【PC側】ADBをコマンドプロンプト上で使えるようにPath(パス)を通している
  • 【PC側】コマンドプロンプトを管理者権限で起動する

内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチファイルとして認識されていません

ADB環境のパスがうまく指定できていないと、「'adb' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません」といった感じでエラーが表示されます。

ちゃんとダウンロードした「platform-tools」フォルダーを「環境変数」のPathに登録できているか再確認します。

Windows11のコマンドプロンプトから「ADB」が正常に利用できない時のエラー画像

a: device unauthorized.

何かしらのADBコマンドを実行した時、以下のようなエラーが出る時があります。

a: device unauthorized.
This adb server's $ADB_VENDOR_KEYS is not set
Try 'adb kill-server' if that seems wrong.
Otherwise check for a confirmation dialog on your device.

翻訳ツールを使うと、「a: デバイスが認証されていません。このadbサーバーの$ADB_VENDOR_KEYSが設定されていません。adb kill-server’を試してみてください。そうでなければ、デバイスの確認ダイアログをチェックしてください。」だそうです。

色々原因はあると思うんですが、僕の場合、USBデバッグがうまくオンになっていなかったのが原因でした。具体的には、開発者向けオプション上ではオンの表記になっていたけど、PCと接続した時の確認ダイアログはスルーしていた点です。

このダイアログが表示された場合、「このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する」にチェックを入れて、「許可」を押すことで、次回以降自動的にオンにした状態で接続してくれました。信用できるPC(自宅とか)だと、チェックを入れて良いかなと思います。

もしダイアログをスルーしちゃった場合は、一度開発者向けオプション→「USBデバッグの許可の取り消し」を押して、リセットした上で、再度USBデバッグをオンにします。うまくいく可能性があります。

「adb help」はうまくいくけど「adb devices」がうまくいかない場合

adb help」や「adb」コマンドは、ADB環境がうまくPCに構築できていたら、スマホの接続は関係なく、ヘルプメッセージが表示されます。一方で「adb devices」コマンドは、ADB環境が通っている上に、スマホが接続されていないと、表示されません。

adb devices」コマンドを実行した時、「List of devices attached」しか表示されず、その下に接続しているデバイスが表示されない場合、スマホとの接続がうまくいっていないことが考えられます。USBデバッグがオンになっているか確認します。

ADBコマンドでプリインストールアプリを削除する方法

ADBコマンドの醍醐味であるプリインストールされている不要なシステム・キャリアアプリを削除したい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。

感想

以上、Windows11のPCにコマンドラインツール「ADB(Android Debug Bridge)」環境を導入する方法でした。

2024年1月13日Android

Posted by ナポリタン寿司