【GEEKOM AIR12 Lite】Intel N100搭載のミニPC!持ち運びらくちん
この記事では、「GEEKOM」から提供していただいた2024年9月発売のミニPC「GEEKOM AIR12 Lite」について書きます。
CPUにIntel N100を搭載していて軽い事務作業ならサクサクできるミニPCです。ゲームや動画編集などはきついです。
2024年10月に「GEEKOM」から新しいミニPCを提供していただきました。過去に「GT13 Pro」と「NUC AE7」の2製品を提供してもらったことがあり今回3回目です。
今回提供していただいたミニPCは「GEEKOM AIR12 Lite」で2024年9月販売です。以下のような特徴があります。
- CPUはIntel N100プロセッサ(4コア、4スレッド、最大ターボ周波数3.40GHz)
- GPUはIntel UHD Graphics
- メモリは標準で8GB DDR4 RAM。カスタマイズで最大16GBまでアップグレード可能
- 容量は256GBのSSD。自分で最大1TBのSSDまで拡張することが可能
- 薄くてコンパクト。持ち運びらくちん
- 黒色でサラサラした触り心地
- ただのWindows11じゃない。Pro!
詳しいスペックや情報については、公式商品ページや公式のnoteページを確認するといいかなと思います。
僕がこれまで提供していただいた同メーカーのミニPCと比べると、より安価でその代わり性能も劣る印象をうけました。
インターネットブラウジングや動画鑑賞、簡単な事務作業(ドキュメントで文書作成、スプレッドシートで表作成)なら問題なくできました。ゲームや動画編集など重たい作業には不向きかなと思いました。
「軽い作業しかしないから性能はそこそこで十分!価格が安ければいい!」的な方向けかなと思いました。ミニPCなので通常のデスクトップパソコンやノートパソコンと比べるとかなり小さくコンパクトです。メインのPCはあるけどサブでもう一台場所をとらないのが欲しいみたいな方にもいいのかなと思いました。
「GEEKOM」は2003年に設立された台湾に本部がある企業です。主にミニPCを販売されています。
リリース元:GEEKOM(X、YouTube、Instagram)
購入できる場所:公式サイト、Amazon
「GEEKOM AIR12 Lite」の発売日:2024年9月
届いた「GEEKOM AIR12 Lite」の商品写真
外箱
白基調で水色アクセントのパッケージでした。箱がパソコンとは思えないくらいコンパクトです。
裏面の写真を貼っておきます。GEEKOMのミニPCは裏面左上に簡単な商品説明(スペック)のシールが貼られています。
開封してみました。上のフタをすっと持ち上げて開けるタイプです。柔らかいスポンジで丁寧に包装されたミニPCが目に入ります。
ミニPC本体を持ち上げると下のスペースにある付属品が目に入ります。
付属品
付属品を全てだしてみました。
以下になります。
- AIR12 Lite本体
- 電源コード
- ACアダプター
- 取扱説明書(注意事項などが各言語で記載)
- HDMIコード
- モニター背面に取り付けられるVESAマウントの部品
- 買ってくれてありがとうカード(Thank You For Your Support)
VESAの部品はモニターの背面にあるVESA穴にミニPCを設置して見た目をスッキリさせたい方が利用します。モニターの後ろにPC本体を隠して見た目スッキリさせる…なんてミニPCならではのロマンって感じですね。専用の板に取り付けて4本のネジでモニターと固定できます。
僕は電源ボタンが押しにくくなる点やモニター背面にそこまでスペースがない点から利用していません。モニターがVESA規格に対応していることが前提です。モバイルモニターなど非対応の場合はそもそも利用できません。
PC本体
PC本体と僕が持っている「Google Pixel 7a」、「MX MASTER 3S」との比較写真を貼っておきます。なんとなく大きさが伝わればなと思います。
色は黒色です。完全な黒一色ってわけではなく、表面の加工により光の当たり具合で若干色が違うようにも見えました。
表面の模様なんていうんですかね。ザラザラ系の模様だけど触るとザラザラではなくサラサラです。無機質で冷たい感じだけどこのサラサラが僕的には触っていて心地よいです。上面中央にグレーで「GEEKOM」とロゴが記載されています。浮いているわけではなく他の部分と凹凸一緒です。
裏面の写真を貼っておきます。商品シールが貼られています。分解してSSDなど挿しかえる場合はここにある四隅のネジを外してするんでしょうかね。僕はPC初心者なので分かりません。
各面の写真を貼っておきます。
正面に電源ボタン、USB Type-Aが2つ(黒ではなく青色なので高速→USB 3.2)、9ピンヘッダー、マイク入力、イヤホンジャックポートがあります。ちゃんと有線イヤホンできます。
僕がこれまで提供していただいたミニPCにはない9ピンのフロントパネルヘッダー?正式名称は分かりませんが、9本の棒が突き出たポートがあります。
僕は素人なので分かりませんが、マザーボードなどにある規格と同じようです。パッと調べた感じ、電源ボタンなどの部品を取り付けられるっぽいです。VESAで背面に取り付けた場合電源ボタンを押すのが大変ですが、拡張すれば押しやすくなりそうですね。
左右の面は排気口になっていて、右側にだけ柱などに固定することで盗まれそうになっても大丈夫な「セキュリティスロット(ケンジントンロック)」があります。
「GT13 Pro」や「NUC AE7」にはあったSDカードスロットはありませんでした。USB穴はあるのでカードリーダー経由なら読み込めます。
背面にはそれぞれのポートがぎゅっと詰まっています。USB Type-A(2.0)が2つ、前面にもあるUSB Type-A(3.2)が2つ、HDMI2.0、ルーターと有線接続できるRJ-45イーサネットジャック、電源コードを挿す穴(DC in)、DisplayPort1.4です。
「GT13 Pro」や「NUC AE7」はHDMIコードが2つあり、さらにはUSB Type-Cが2つありましたが、AIR12 Liteにはありません。Type-Cがないためコード1本での画面出力はできませんでした。
その代わりといってはなんですがUSB Type-Aが合計6つ(前面2つ、背面4つ)あるので、外付けHDDやキーボード、マウス、カードリーダーなどの周辺機器の接続には困らなそうな印象をうけました。
セットアップ方法
電源に注意!3ピンだよ
電源をつけていきます。本製品に限らずGEEKOMのミニPC全体の注意点として、電源コードのプラグ部分が2ピンではなく3ピンです。海外家電だとこういうタイプが多いんですかね?
とにかく日本にある通常のコンセント(2ピン)に挿そうと思っても、もう一つの突起(棒)が邪魔して入らないようになっています。利用するには3ピン対応のコンセントに挿すか、3ピンを2ピンに変換してくれる変換アダプターを別途購入する必要があります。
僕の場合持っていた「Anker PowerPort Strip PD 6」が3ピン対応だったのでそこに挿しこみました。本当はPCを使う場合電源タップではなくコンセント直挿しがいいんでしょうけども…。自己責任です。
電源コードをコンセントに挿しこめたらACアダプターと接続します。長方形の塊に穴があるのでそこにぐっと押し込みます。しっかり奥まで挿しましょう。
画面出力はHDMI。Type-Cポートはなし
ACアダプターの突起をAIR12 Lite本体に挿しこみます。背面にあるDCジャック(DC in)です。
USB Type-Cの穴がないため画面出力はDisplayPortかHDMIコードにします。HDMIコードは1本付属されています。
僕はHDMIコードを使ってモバイルモニター(JAPANNEXT JN-MD-i133FHDR-T)に接続してみました。モバイルモニターだとただのHDMIではなくミニHDMIスロットが多いと思います。その場合変換コードを別途挟みます。
電源オン。Windows11のセットアップ指示に従う
準備ができたら電源ボタンを押します。マークが青く光ります。
うまくいっていたらモニターに画面がつきます。
Windows11(Pro)が起動します。
新品なのでWindows11の初期セットアップ画面が表示されます。地域や言語、インターネット接続などセットアップを進めていきます。
セットアップするためにマウスやキーボードも接続しておきます。僕はサブPC操作用として「MX Mechanical Mini」と「MX MASTER 3S」を使っています。
Bluetoothを内蔵しているのでワイヤレス接続できますが、初回はセットアップ画面なのでペアリングできません。USBレシーバーか有線接続で繋いで、セットアップ完了後Windows11の設定画面からBluetoothでの接続に切り替えるといいかなと思います。
途中Microsoftのログイン画面が表示されます。通常のパソコンと違いGEEKOMのミニPCだとちょっとだけつまづくと思います。デフォルトのキーボードレイアウトが特殊で、一部文字が通常のキーボードの感覚で入力できないようになっています。
例えばMicrosoftのメールアドレスを入力する際、間のアットマーク(@
)をキーボードで押すとなぜか「[」になってしまいます。
セットアップ完了後にWindows11の設定からなおせるので、ひとまずここでは右下の「A」を押して「ひらがな」にして、「あっと」と入力し変換で半角の「@
」をだすようにしましょう。
またキーボード左側のTabキー上にある半角・全角切り替え(E/J)キーも英語のレイアウトだとうまく機能しないので、めんどくさいですがマウスで右下のボタンから変更しましょう。
詳しい直し方はセットアップ完了後、以下の記事を見てみてください。
Windows11 Proの起動
Windows11のデスクトップ画面が表示されます。GEEKOMのミニPCはメーカー独自のアプリなどは一切入っておらず、スッキリシンプルな状態のWindows11です。
しいていうならTo Doや動画編集ソフトのClipchampなどがありますが、これらはGEEKOMというよりMicrosoft(Windows11)のせいです。
余計なアプリやソフトがない分、自分が必要なものをインターネット上やMicrosoft Storeからインストールする必要があります。
僕の場合最低限必要なのはブラウザ、接続しているマウスやキーボード操作を快適にする「Logi Options+」、圧縮ファイルを解凍してくれる「CubeICE」、ベンチマークテストするためのCinebench 2024などです。
ブラウザに関しては初期搭載のMicrosoft Edgeを使っています。
こういう検証系の時、いつもならEdgeからChromeをダウンロードして乗り換えていましたが、数年前からEdgeの進化がめまぐるしくレビュー用ならわざわざChrome入れる必要ないと思いEdgeにしています。(メインPCではずっと「Vivaldi」ですけどね)
特に引っかかりや重たさを感じることなくサクサクダウンロードできました。
電源オンからロック画面表示までの時間を計測した動画も撮影したので貼っておきます。僕の環境だと約20秒でした。
PC画面のスクリーンショット
色々撮影したPC画面内のスクリーンショットを貼っておきます。
初回のアップデート
本PCに限らず初回は工場出荷状態から手元に届くまでのラグにより、その間に配信されたアップデートがたまっています。
僕みたいな初心者ができる一番のセキュリティ対策はとにかく最新にしておくことだと思うのですぐさま更新です。内容によってはPCの再起動が必要です。
設定→システム→バージョン情報
いつも使っているWindows11と一緒です。GEEKOMの特殊UIなどではありません。
システム→バージョン情報のスクリーンショットを貼っておきます。ただのWindows11ではなくProです。
無線LAN利用可能でBluetoothもある
有線接続のみだけでなく、無線LAN接続もできます。Wi-Fiをキャッチできます。自作PCあるあるの別途Wi-Fiに接続するための装置(USBの無線LAN子機など)を買う必要はありません。
僕ん家のルーターの位置的に有線接続できない距離なので無線LAN接続できるのありがたいです。
Bluetoothもあります。接続設定(ペアリング)することで、ワイヤレスイヤホン、マウス、キーボードなどを接続できます。
Windows11のライセンス情報
設定→システム→バージョン情報→プロダクトキーとライセンス認証をクリックします。
ライセンス認証の状態を確認できます。
コマンドプロンプトから「slmgr -dli
」を実行してライセンスの種類を確認してみました。「OEM_DM channel
(OEMライセンス)」でした。
Microsoft Officeはないので別途購入、あるいは代替ソフトを利用
MicrosoftのOfficeソフトとは契約されていません。利用したい場合別途ライセンスを購入するか、僕みたいに代替ソフトを利用します。
僕は大学生の特権でMicrosoft Office(WordとかExcel)を無料利用していましたが、卒業してから当然権利を剥奪されたので利用できなくなりました。
Microsoftとパートナー契約していた大学のおかげで無料が当たり前になっていました。そこまでガチ勢じゃないし今更買うのもなぁ…ということで無料の代替ソフト「OnlyOffice」を利用しています。
僕みたいなOfficeライトユーザーにはぴったりだと思います。Excelファイルを見る、Word文書を作成するといった基本的な作業はMicrosoftと同様にできます。一部利用できない機能や使い勝手が異なる部分がありますが、結構高いMicrosoftと違って無料です。
容量は256GBのSSDのみ!拡張しないときつい?
容量は256GBのSSDのみです。もう一つのSSDやHDDなどはありません。事務作業程度しかしない場合は十分だと思いますが、ちょっとでも動画保存置き場として使いたい方やゲームをプレイする方には物足りないと思います。
外付けHDD・SSDを使うか、分解・組み立てが分かる方は既存のSSDカードを抜いて最大1TBまでのSSDに挿しかえるのがいいかなと思います。
まぁ本製品はゲームをプレイしたり動画編集用じゃ全くないので、利用するユーザーの需要的には十分なのかな。あんまり増やしてもその分価格が跳ね上がるでしょうし、案外このくらいがちょーどいいのかもしれません。
初心者なりのベンチマークテスト
ベンチマークテストなんか全くやらない初心者なので計測にブレなどある可能性があります。あくまで参考程度にしてください。
Cinebench R23
「Cinebench R23」で計測してみました。記事執筆時点だと公式サイトではなくMicrosoft Storeからインストールできます。
結果は以下になりました。
項目 | 計測結果 |
---|---|
CPU(Multi Core) | 2824pts |
CPU(Single Core) | 913pts |
MP Ratio | 3.09x |
参考程度に同じく提供していただいた「AMD Ryzen 9 7940HS」搭載の「GEEKOM NUC AE7」は上から15478pts、1801pts、8.60xだったので、やはり価格に合わせて性能は落ちているなと思いました。
まぁLiteってあるように全くニーズが異なるので比較するのはかわいそうかなと思います。
Cinebench 2024
Cinebench R23の後に登場している「Cinebench 2024」でも試してみました。公式サイトからダウンロードできます。
「Cinebench 2024」の場合、そもそも計測ができませんでした。「aborted rendering due to the following error」エラーがでます。計測できる基準(GPU)に達していなかったのかなと思います。
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク
「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」で計測してみました。
「スタート」をクリックします。特に設定は変えていません。
結果は動作困難でした。流れている映像も結構カクカクでこりゃ難しいなと思っていたら案の定でした。スコアは983でした。
CrystalDiskInfo
「CrystalDiskInfo」のスクリーンショットを貼っておきます。
CrystalDiskMark
「CrystalDiskMark」のスクリーンショットを貼っておきます。
Steamの「クレヨンしんちゃん オラと博士の夏休み」をプレイ
ベンチマークテストでもなんでもないです。ただ僕がプレイしてどうだったかっていう報告コーナーです。Steamをダウンロードします。
インストールします。
僕のアカウントでログインして、購入済みの「クレヨンしんちゃん 「オラと博士の夏休み」〜おわらない七日間の旅〜」をインストールします。
プレイしてみました。操作はキーマウではなく友だちから貰った「DUALSHOCK 4」をBluetoothで接続しています。
感想は「特に何も不満なく快適にできるじゃん!」です。クレヨンしんちゃん自体そこまで重たいゲームではないと思うので少なからずできそう…とは思っていましたが、まさかここまで快適にプレイできるとは思いませんでした。
約20分プレイしてみましたが、ラグ、音や画面のカクツキ、操作に対しての反応速度、ロード時間が長い…などの現象は一切なく、メインPC(i9-12900KF、GeForce RTX 3070 Ti)でプレイしている時と同様に快適でした。
ただし、プレイ中サブモニターにタスクマネージャーを表示させていましたが、起動直後からCPUやメモリはほぼ100%でした。ゲーム自体は快適でしたが、恐らく起動したまま他の作業(ブラウジングなど)をすると重たいのかなと思います。
ゲームが一切できないスペックではなく、軽めのゲームなら問題なくプレイできます。
解凍などの作業を同時にすると重たい
ベンチマークテストするために各種ファイルをダウンロードし解凍している時にタスクマネージャーを開いてみました。
結構いっぱいいっぱいでした。簡単な日常作業はサクサクできて問題ありませんが、解凍やインストールなどの作業を同時にやると若干の重たさを感じます。
感想
以上、「GEEKOM」から提供していただいた2024年9月発売のミニPC「GEEKOM AIR12 Lite」についてでした。
同メーカーが販売している「GEEKOM NUC MINI AIR12」のLite版という立ち位置にあるミニPCです。性能は若干落ちますが、その分価格が安く、比較的手をだしやすいなと思いました。
ブラウジングやYouTube鑑賞、メモ帳ファイルやOfficeソフトを使った簡単な事務作業ならストレスなくサクサクできました。