【DR-05X】自然音のASMRを録音できるPCMレコーダーのレビュー
この記事では、自然の音を録音したいと思い、思い切って購入した「TASCAM(タスカム)リニアPCMレコーダーDR-05X」について書きます。
ありのままの音を録音できる便利機器です。
ナポリタン寿司は、ついに「TASCAM(タスカム)リニアPCMレコーダーDR-05X」を購入しました。
リニアPCMレコーダーとは、持ち運びできる録音機器です。テレビのリモコンサイズで、高音質の音を録音できます。人の声、楽器の演奏、自然の音、どんな音もスマホや一眼レフカメラよりも、綺麗に録音してくれます。
通常、スマホの内蔵マイクで音声を録音したら、音が圧縮されてしまいます。圧縮されることで、快適ASMRとは程遠い微妙な音になります。一方、リニアPCMレコーダーの場合、音声を圧縮せずに録音するので、圧縮している音声よりも綺麗です。
色々なメーカーが、リニアPCMレコーダーを開発しているのですが、その中でも初心者におすすめらしい「TASCAM(タスカム)」の「DR-05X」にしました。本製品は、「DR-05」の進化版という位置づけになっています
「DR-05」が、2011年3月発売、僕が買った進化版の「DR-05X」が2019年2月発売です。同時に、「DR-07X」という商品も発売されました。こちらは、マイクの種類が異なります。
DR-05Xが無指向性、DR-07Xが単一指向性というマイクの種類になっています。全方向の音を均一に拾うのが無指向性、マイクが向いている方角の音をよく拾うのが単一指向性です。
どちらが良い・悪いはありません。ただ、音に違いがあるので、YouTubeにアップロードされている比較動画を見るといいかなと思います。僕は、自然音の録音には、無指向性がいいかなと思い、DR-05Xにしました。
リニアPCMレコーダーは、高いもので、数万以上します。僕が購入したのは、エントリーモデルの立ち位置で、約1万3000円で購入できました。環境音を録りたいASMR初心者さんにぴったりな商品だと思います。
実際に使ってみると、今まで録音していたスマホや一眼レフカメラと違って、クリアな音で感動しました。操作方法もちょー簡単で、大満足です。
大きい音が鳴った時の歪みを防ぐためのリミッター機能、空調音などのノイズを除去する低域カットフィルターなど、便利な機能が搭載されています。
僕は、”音”の素人ですが、そんな僕でも、明らかにスマホや一眼レフカメラとの違いを感じられました。実際に、本製品で録音した音は、こちらから確認できます。上を見たらキリがないですが、趣味程度なら、本製品で十分です。
なお、本記事は、ほかのレコーダー製品を一切触ったことがない素人が書いています。自分で言うのもなんですが、音とか一切分かりません。ただ記録として書いているだけなので、レビューとかそういう大層な内容ではありません。
ざっくり本製品の特徴紹介
「リニアPCMレコーダーって何?」というレベルの初心者さんのために、ざっくり特徴を書いておきます。「へぇ、こういう商品なんだね~」とイメージを掴んでいただければ幸いです。
- サイズはテレビのリモコンサイズ。ちょっと細長いスマホって感じ
- 動画は撮影できない。音声のみ
- アルカリ乾電池単3形が2本必要。電池を入れることで持ち運びできる
- 専用のACアダプターでも動作するが、持ち運びができなくなる
- microSDカードが必要。音声の保存用
- 一眼レフカメラと接続するコードも別途であるが、あんまりおすすめはできないらしい。
- 基本は、動画と音声別々で収録する。編集で合体させる。音声だけなら、動画は不要。僕はYouTubeにアップロードするので、動画も雰囲気作りで欲しい。動画は、普通にスマホや一眼レフで撮影する。
- 一眼レフカメラの上にパカッと乗せたい場合、「コールドシューマウント」というアイテムが必要
- まずは、本製品本体だけ買って使い勝手を試すといいかも
- 後から欲しくなったら、三脚やウィンドスクリーンを買い足せば良し
- 水中録音はできない
- 自然音・環境音(風、草木、虫の鳴き声)向けの機器
- TASCAM(タスカム)は、オーディオ業界で大手
- 似た商品で、DR-07Xというのもあるが、マイクの特性に違いあり。機能的には変わらない
- 今回買ったDR-05Xは、無指向性のマイク
ざっとこんな感じですかね。
関連グッズ・アイテムは色々ありますが、とりあえず最低限必要なのは、以下の3点です。この3点さえあれば、すぐに使用できます。
- 本体(TASCAMリニアPCMレコーダーDR-05X)
- microSDカード(指の平サイズの小さいSDカード。音声を保存するため)
- アルカリ乾電池単3形を2本(電源供給)
Amazonで本体のみ購入すると、2本の電池がセットでついてきます。よって、追加で必要なのは、microSDカードのみになります。大体16GB、32GB、64GBあたりがおすすめです。
上記以外にあると便利なアイテムを書いておきます。
あると便利かも?な関連グッズ(なくてもOK) | |
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ウィンドスクリーン(ウィンドジャマー) | ノイズ・風切り音を防いでくれる毛皮(ファー)アイテム |
コールドシューマウント | 一眼レフカメラとPCMレコーダーを合体するためのマウント(アイテム) |
USBケーブル(USB Type-Aと、Micro B) | PCと本体のレコーダーを接続するためのコード。音声転送に使う |
保護フィルム | 液晶画面を保護するためのシート |
保管ケース | 本体を入れておくための保管ケース |
ミニ三脚 | ミニ三脚。地面に直接レコーダーを置くと、傷つく恐れ、あるいは綺麗に音を録れない可能性がある |
専用ACアダプター(PSP520E) | 電源供給用のACアダプター。室内で持ち運ばない場合に便利。持ち運ぶ場合は不要 |
僕は、コールドシューマウント、PCと接続するためのコードのみ購入しました。ミニ三脚は既に持っていました。
コールドシューマウントについては、下記記事を参考にしてみてください。
専用のACアダプターについてですが、持ち運びする方には不要です。ACアダプターは、リアルタイムで電源供給するアイテムであり、バッテリーの役割は担っていないためです。
バッテリーを内蔵していないので、スマホのように、自宅で充電して、外で使うといったことができません。持ち運ぶには、アルカリ乾電池(単3形)2本が必要になります。
コンセントを挿しこめる場所でしか録音しないという方は、持っていてもいいかと思います。僕みたいな外の環境音を録音する人には不要です。
Amazonでは、本体と便利な関連グッズがセットになったタイプがありますが、僕には不要な関連商品ばかりだと思ったので、本体のみ購入しました。
DR-05Xの開封・使ってみた
開封・初期セットアップ
Amazonプライムデー(2022年7月12日)に購入しました。
外箱はシンプルで、高級感があふれていました。購入する前から、わくわくする感じ、最高です。スマホや一眼レフカメラなどの高い商品を買った時を思い出します。
中を開けると、段ボールで綺麗に包装された本製品が出てきます。本体、単三のアルカリ乾電池2本、取扱説明書の3点が入っていました。
取扱説明書は、複数の言語で書かれており、最後らへんが日本語の解説ページです。初心者でも分かりやすいように、図と共に解説されています。
本体のサイズは、マウスよりちょっと大きいくらいかな?といった感じです。エアコンのリモコンサイズに近いです。
背面のフタを開けて、付属の電池2本を挿しこみます。
右横にあるスロットを開けて、microSDカードを差し込みます。電池は付属されていますが、microSDカードはついていません。各自で用意する必要があります。僕は、余り物が沢山あったので、買わずに済みました。
左横の「HOLD」スイッチが、矢印方向にいっていないか確認します。このスイッチは、ボタン操作のオンオフスイッチです。オンになっていると、ボタン操作ができません。録音中にロックして、押し間違えないようにするための機能です。
オンになっていたら、下にスライドしてオフにします。
左上の「■」ボタンを数秒長押しすると、電源が付きます。
初回起動時は、言語設定画面が表示されます。「日本語」を選択して、中央の「▶」ボタンを押します。
続いて、microSDカードのセットアップです。DR-05X用に最適化するために、microSDカードを初期化する必要があります。何かデータが入っている場合は、事前にバックアップしておきましょう。
中央の「▶」ボタンを押します。
なんと、ここでまさかのSDカードエラーがでました。「まじ!?」と思ったのは一瞬でした。そういえば、僕が持っているSDカード、使えなくなったやつがいくつかあったんでした。
一度、電源ボタン(■)を長押しして、電源を切ります。新しいmicroSDカードに差し替えて、起動します。次は、無時に初期化して認識してくれました。
メイン画面が表示されます。ごちゃごちゃしていなくて、シンプルです。
録音する方法
実際に録音するまでを動画にしてみました。「RECORD」を1回押しただけだと、開始されません。1回目は待機モード、2回目で録音を開始します。
後半のほうに、実際に録音したベランダの音声が入っています。
一眼レフカメラの内蔵マイクとDR-05Xの比較動画
僕が持っている一眼レフカメラ(EOS Kiss X10)と、本製品の比較動画を作成してみました。
上記動画だけだと、そこまで違いが分からないかもしれません。何を隠そう、僕が録音初心者だからです。でも、しっかり聞いてみると、DR-05Xの方がクリアで、綺麗な音です。
耳で聞いた時の音をそのまま忠実に録音してくれます。良くも悪くも、周りの環境と自分の腕次第で、変わるなぁと思いました。もうちょい音量上げたらよかったかな?とか、低域カットの設定が悪かったかな?と、まだまだ改善の余地があります。
それにしても、キーボードのタイピング音が心地よいです。これですこれ。こういう音が録りたかったのです。タイピング音専用のASMR動画を早速録音しました。作業用BGMとしてどうぞ。
録音した音声ファイルを、PCに転送する手順・方法
電源を付けた状態で、右横の端子(Micro-B)にコードを挿しこみます。Micro-BとType-Aのコードだったら、何でもOKです。シンプルな「Amazonベーシック USBケーブル 0.9m」とかがいいかなと思います。
もし、コードで悩んでいるなら、「Melonboyのマグネット充電器(高速充電対応)」がおすすめです。
僕は、読者の方に勧められて購入しました。めちゃくちゃ快適になりました。マグネットで端子部分とコード部分が分離できるという発想が最高です。一度挿しておけば、端子の抜き差し作業から、一生解放されます。ちょー便利です。
詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。
「MENU」ボタンを押します。一番下まで移動して、「USB」を選択します。
「SDカードリーダー」を選択します。
接続解除という画面が表示されれば、成功です。PC作業に移ります。
エクスプローラーでPC(デバイスとドライブ)画面を開きます。USB接続している間は、「DR-05X」というドライブが表示されるのでクリックします。
表示されない場合は、SDカードに不備があるか、しっかりコードが刺さっていないかチェックしてみましょう。例えば、データ通信に対応していない充電専用のコードだと、表示されないので注意です。
「MUSIC」フォルダーをダブルクリックで開きます。
中に、録音ファイルが日付の連番で入っています。「220718_0007」というのは、2022年7月18日に録音したファイルという意味です。後半は、ただの連番です。
このファイルを、ドラッグ&ドロップでデスクトップなどに移動します。あとは動画編集ソフトで、動画と合体させたり、自由にできます。
DR-05X(リニアPCMレコーダー)の悪い点
数日使ってみて、悪いと感じた点を書いておきます。まぁ、結構個人的な理由で、皆さんに当てはまるかどうかは不明です。
電池の消耗が早い
1日のうち、数時間を録音してみたのですが、既にバッテリー残量が、2になりました。起動した瞬間、1の表示が出るので、1に近い2だと思います。
付属のアルカリ乾電池(単3形)が若干しょぼかったのかもしれません。
公式サイトを見てみると、大体1日フルで録音して切れる程度だそうです。本音を言うと、半年くらいもってほしかったですが、仕様なので仕方ありません。1日1時間録音するとして、大体17日間って感じですかね。
思ったより、少ないなと思いました。僕は、電池をあまり使ったことがないので、電池ってこんな感じなんだとびっくりしました。これだから、充電組は…笑笑
そこで、毎回電池を購入して入れ替えるのめんどくさいな…と思い、色々調べてみると、再生可能な充電式電池があることを知りました。「エネループ(ニッケル水素電池)」と呼ばれているようです。
こちらの電池を使えば、何回も充電して再利用できるのでお得だと思います。DR-05Xの公式サイトにも、ニッケル水素の持続時間が記載されているので、利用可能です。
僕も早速Amazonで注文しました。Amazon製品か、Panasonic製品かで悩みましたが、とりあえずお試しでいいやと思い、安かったAmazon製品にしました。
録音環境&自分の腕が重要
録音専用の機器といっても、自分の設定次第で、大きく”質”が変わってくるなぁと思いました。適当に、録音開始するだけでは、いい音が録れません。
例えば、録音する場所によって決める低域カット、音が歪まないように音量調整など、思ったより奥が深いです。設定がゴミだったら、一眼レフカメラの内蔵マイクで録った方が良い場合もあります。
こればっかりは慣れだと思いますが、誰でも簡単に最高レベルの音が録れると思ったら、大間違いでした。一眼レフカメラと一緒で、音の世界にも段階があるなと痛感しました。
まぁ、スマホの内蔵マイクと比べると、やはり違います。スマホの初期レベルが1だとしたら、DR-05Xが初期レベル5です。ここから、レベル10に持っていけるかどうかは、自分の腕次第だなと思いました。
一眼レフカメラとの接続はどーやってやるんだよ!?
僕は、一眼レフカメラでの動画撮影で、より高音質な音声を使いたいと思い、DR-05Xを購入しました。一眼レフカメラで撮影した動画と、本製品で録音した音声を、動画編集ソフトでガッチンコさせています。
その際に、「最初から一眼レフカメラとDR-05Xを接続して、DR-05Xをマイク代わりに使えたら、わざわざ動画編集ソフトで後から合体させる手間が省けるのでは?」と思いました。
調べてみると、技術的には可能だが、音圧がどうたらで、初心者にはおすすめしないということでした。対応のコード(3.5mmステレオオーディオケーブル)じゃないと、本来のDR-05Xの力が発揮されなくなるとか、ノイズがひどくなるなどが書かれていました。
結局、調べるのを挫折してしまいました。音の初心者には、ここらへんが少し難しいです。
今のところ、動画編集ソフトの自動同期機能で、サクッと繋いでいます。そこまで苦ではないのですが、たまに自動同期できない場合があるので、最初からセットになってくれたら、いいなぁと思います。
元も子もないこというと、一眼レフカメラの内蔵マイクが、DR-05Xレベルになってくれればいいのですよ笑
感想
以上、鳥の鳴き声、虫の鳴き声、草木の揺れる音、水が流れる音、騒音、環境音などのASMR録音に最適な初心者向けリニアPCMレコーダー「TASCAM DR-05X」のレビュー・使い方についてでした。
これから何年も使っていくと考えたら、約1万3000円は、安い買い物だったと思います。これから、ばんばんASMR動画を撮影するぞー!おー!