【This Anime Does Not Exist】AIが二次元美少女を生成するサービス
この記事では、AIが描いた二次元美女・美男イラストを、タイル状で表示してくれるサイト「This Anime Does Not Exist(日本語訳:このアニメは存在しない)」について書きます。
180万枚(容量にして653GB)あるようです。
AIが描いた二次元のアニメ美少女をタイル状で表示するサイトです。女性が多いですが、たまに男性もいます。全部で180万枚あるらしく、その中からランダムでずらーっと表示しています。ほぼ無限のような感じですね。
タイルが一覧表示されているだけのシンプルなサイトで、マウスのホイール回転、ドラッグで移動できます。クリックすると新しいタブで画像を開きます。
本サイトに表示されている画像には、創造性(creativity、単位はPSI)と呼ばれる値が用意されていて、この値を動かすことで、同じ画像でも雰囲気を変えることができます。
数値が低ければ、柔らかい感じのイラストになり、数値を増やすと、濃淡が強くなり、より細かいシャキッとしたイラストになります。
「StyleGAN2」と呼ばれる人工知能(AI)が利用されています。GANは、「Generative adversarial network(敵対的生成ネットワーク)」の略称です。さらに、その中の「Truncation Trick」と呼ばれるサンプリング手法を用いています。僕は素人なので、全く理解できていません。
「This Waifu Does Not Exist」や「Waifu Labs」と同じ感じです。ただ、これらのサービスは、「顔」専用でした。今回紹介する「This Anime Does Not Exist」は、全体像です。顔だけでなく、体、腕なども映っています。
2022年7月に登場した「Midjourney(Midjourney, Inc.)」、2022年8月に登場した「Stable Diffusion(Stability AI)」など、2022年流行りのAIと違って、文字から画像を生成するわけではありません。
既にAIが作成したイラストを、ユーザー(僕)が見るという代物です。ユーザー側からは、指示できません。創造性(PSI)の調整だけ可能です。
「イラストAIが作ったアニメ絵を見てみたい!」という方、ぜひ参考にしてみてください。無料で利用でき、アカウント登録なども不要です。
本サイトで公開されているイラストは、「CC0(シー・シー・ゼロ)」でライセンスされています。パブリック・ドメインと呼ばれるもので、自由に保存・利用してOKです。SNSアイコンにするのもOKです。(詳しくはこちら)
画像は、ダウンロードできます。専用のダウンロードサイトも用意されていて、全部保存できます。
関係者:Aydao(Twitter)、Asara Near(Twitter)、Gwern Branwen
公開日:2021年1月19日
アクセス方法
以下のリンクからアクセスできます。アクセスすると、すぐに画面いっぱいに生成された画像が表示されるので、二次元イラストが苦手な方は注意です。びっくりします。
使い方
サイトにアクセスすると、ずらーっとアニメ画像が表示されます。見た感じ、9割女性、1割男性といった印象です。言語は日本語です。
全体像を対象にするのは、AI的に難しいのか、似たようなサービスで顔に特化した「Waifu Labs」よりも、表示崩れしたイラストが多くあるように感じました。ただ、体つきや向き、ポーズなどがそれぞれ異なっていて、飽きずに見ることができます。
初期では、動くタイルになっています。何もしなくても、どんどん画面が動いて、目に見える画像が切り替わっていきます。
動くアニメーションをオフにする方法
動くアニメーションをやめて、じっくり見たい場合は、マウスを画面下らへんに持っていきます。ポップアップが表示されるので、「速度コントロール」のスライダーを0にします。
アニメーションが止まって、じっくり観察できるようになります。画像の上にマウスをのせると、その画像が拡大されます。
画面の操作方法
マウスのホイール回転でスクロールします。左クリックを押しながら、上下左右好きな場所に引っ張ることで、指定した方向に移動できます。チルトホイールがあるマウスだと、そちらでも移動できます。動画を貼っておきます。
ショートカットキー
いくつかショートカットキーも用意されています。僕の環境だと、いくつか動作しないものもありました。
マウスホバー | 画像拡大 |
マウスでドラッグ | タイルの移動 |
マウスで左クリック | 新しいタブで画像を開く |
スペースキー | 一時停止 |
F | フルスクリーンモード |
Z | ズーム?(僕の環境では動作しなかった) |
V | ビデオモード?(僕の環境では動作しなかった) |
創造性(PSI)の調整
本サービスには、「創造性(creativity)」と呼ばれるパラメーターが用意されています。単位はPSIです。
数値が低ければ、そこまで奇抜じゃない優しくて柔らかい感じのイラストになります。一方で数値が高ければ、より複雑で、影や服の細部など、細かい描写も描かれたイラストになります。
デフォルトでは、「1」になっています。ポップアップの「創造性コントロール」のスライダーを動かすことで、調整できます。
全ての写真に反映されるのは、若干時間がかかりますが、ページをリロードすることなく、変わります。創造性0(正確には0.3だった)と、創造性2の比較画像を貼っておきます。明らかに雰囲気が違います。
拡大されている「マフラーらしきものを巻いているショートカットの女性」の画像が、同じものです。もぅ全然別物ですよね。下のほうは、見習い魔女みたいになっています。
僕はイラストさっぱりなので、うまく表現できませんが、数値が増えれば、より細部まで描かれる感じです。
1枚の画像の創造性比較を見る
画像をクリックすると、新しいタブで、創造性を弄った同じ画像が一覧表示されます。左上から低い順です。
画像の保存
気に入った画像があれば、保存できます。画像をクリック→気に入った創造性の画像をクリックすると、新しいタブで表示されます。右クリック→「名前を付けて画像を保存」で、PC内に保存できます。
全部の画像の一括入手
本サービスで生成された画像は、まとめて以下のリンクに保管されています。一括でダウンロードしたい方は、利用してみましょう。
サイトにアクセスすると、ダウンロードリンクが一覧表示されます。それぞれ創造性ごとに分かれています。
ダウンロードする前にプレビューを見るといったことはできません。中にどんな画像があるかは、ダウンロードしてからのお楽しみです。下のほうは、容量20GBとかで膨大です。なお、ダウンロードは、同時に行うのではなく、1ファイルごとにしてほしいとのことです。
ダウンロードできたら、圧縮ファイルになっているので解凍します。展開したフォルダー内に画像がびっしり入っています。
1枚あたり、数百KBです。画像サイズは512×512の正方形で、拡張子はPNGです。
Google画像検索で調べてみた
なんか、どれも見たことあるようなイラストだったので、Google画像検索してみました。
全く同じものがわんちゃん出てくるんじゃないかと思ったんですが、出てきませんでした。分かっていましたが、学習した膨大なイラストの中から、AI君が生成しているのですねー。まぁ、Google画像検索しただけだと、全然検証が足りませんけど笑。
著作権について(SNSアイコンにしてもよし)
本サービスで生成されている画像は、「CC0(シー・シー・ゼロ)」、または「PDM(Public Domain Mark)」でライセンスされています。
作者に許可を得ることなく、自由に保存・利用していいという意味です。もっと詳しく知りたい方は、「CC0」、「パブリック・ドメイン」などでググってみてください。
作者のブログ記事に記載されています。
このことから、TwitterやInstagramなどのSNSアイコンに設定してもOKです。問題ありません。
念には念で、僕が開発者に問い合わせました。「OK」との回答を得られました。
僕が見つけた「お、これいいな」と思ったイラスト
いくつか、僕が見つけた「お、これいいな」と思ったイラストを紹介します。創造性は、全部MAXの2です。それぞれの画像下にリンクを貼っておきます。
ちなみに、「これいいな」ってのは、僕の趣味・タイプとかではなく、単純にパッと見た時に、あんまり違和感がないイラストを指しています。アニメさっぱりです。見る人が見たら、「あ、これあのアニメのイラストから学習してね?」みたいに分かるもんなんですかね。
上の画像の左の方、よく見たら、水着(下着?)のほうに手っぽいものがあって怖いです笑。なんで掴んでいるんだ笑。
下画像の左は、肩から第三の腕が生えています。顔はいい感じなのに…。右のほうは、結構いい感じですが、よく見たら指がおかしいですね。てっきり魔女っぽく、試験管を持っているのかと思いきや、よく分からんことになってる…。
右の画像は、普通に僕が好きです。優しい感じがします。
右は、ゲームのキャラで出てきそうですね。モンハンの受付嬢とかでいそうです。
ちょっと過激なんですが、パッと見た時に、イラストとしてそこまで違和感を感じなかったため、取り上げました。
アニメにそこまで耐性がない僕からしたら、記事書いている今も結構恥ずかしいです。
正直、サイトにアクセスしたらわかりますが、こういった露出が多いイラストが多いです。完全なR18っぽいのは見当たりませんでしたが、耐性がない方は注意です。
うーん。こうしてみると分かりますが、イラストにおいて、「手・指」ってむずかしいんでしょうか。指がいい感じになっているイラストが極端に少ないように感じます。手そのものが欠けていたり、変な方向から生えていたり、キメラ状態です。
感想
以上、AIが生成した二次元美少女・美女メインのイラストをタイル状で閲覧できるサイト「This Anime Does Not Exist」についてでした。
「明らかに漫画から学習しただろ」みたいなイラストもちょくちょくあります。
ただし、拡大すると日本語のようで日本語じゃない謎の言語が書かれています。
最後に、造形が放送事故なイラストをアコーディオン内に貼っておきます。人によってはグロいと思うかもしれないので、気を付けてください。
基本的に、どのイラストも多かれ少なかれ作画失敗があります。ないほうが珍しいという印象でした。
肌色多くて、パッと見たら、そっち系の路線なのかなと思いますが、よく見ると、ホラー路線って感じです…。特に、左下が怖いです。
ただし、あくまで創造性をMAXにした場合です。同じ画像で、創造性を下げたバージョンも貼っておきます。
うーん。失敗している写真もありますが、創造性が高い時よりかはマシな気がします。特に、右下はいい感じだと思います。
こういったAIならではのミスも見ていて面白いです。
僕は一切イラストを描けないので、イラストを描ける人にも尊敬ですし、AIにも尊敬です。